【30周年特別寄稿】タイトルというカタチの意気込み

MELON 理事・情報センター長 石垣政裕

· レポート・寄稿文

ブラジル・リオデジャネイロで開催された地球サミットをきっかけに設立された私たちの「MELON」は30周年を迎えました。2023 年6 月17日(土)、30 周年を記念するキックオフイベント「第27回MELONフェスタ」が開かれました。

1993 年の設立当初は常に前置きしなければならないほど「NGO」という言葉も珍しく、今より少し若かった私たちにはこの「NGO」という言葉は輝いて見え、そのために運動し、活動することに誇りを持ちました。

振り返ってみると、活動にはいつもNGO にふさわしい「名前」がついていたように思います。政府や地方自治体などの報告書や計画書にはない、どこかわくわくするような「名前」を考えてきたような気がします。

“「水の神様」をさがせ!” っていわれれば「そういえば、水は私たちを支えてくれるモノというだけでなく、精神的な文化を作ってきた」ことに改めて気づかされます。

“仙臺農塾”に参加すれば、料理のおいしさとともに生産者と消費者が直接顔を合わせて食を考える、どこか『明治維新』に向かう「新しい人々」のにおいもしました。

“アウトドアのエコ” は「東北に暮らす私たちには切っても切れない年中行事の芋煮会やお花見さえエコになるんだ。」と、酔いが覚めた後の「後味の悪さ」が少し遠のいたように思えたし、いま流行の「ぼっちキャンプ」の作法とつながっているんだと、少し胸を張りたいような気分でもあります。

三角の帽子をかぶり、鼻の頭をほの赤くしたおじさんのクリスマスの夜から、ろうそくの明かり一つで、家族の夜を取り戻せるような“キャンドルナイト”。“うちエコ診断”、“エコステーション”、“かんきょうコンサート”・・・私も“かんきょう読み聞かせ”“かんきょう紙芝居” などというタイトルを考えました。

30 周年を祝い、次の30 周年に向かう私たちは、今回のキックオフイベントに新しい“環境アドベンチャー”という名前をつけました。これからも世代を超えて環境活動に向かっていく私たちの「心意気」「決意」を読み取っていただければうれしいです。